英語が話せる看護師って需要ある?英語スキルを活かしてどんな職場で働けるのかな?そのためにはどのくらいの英語力が必要なんだろう?
そんな疑問を解決!英語を話せる元ナースが解説するよ!
記事の内容
- 英語が話せる看護師の需要
- 英語を活かす看護師の職場
- 看護師が目指すべき英語力
- 英語の求人を探す方法
病院で働きながら英語を勉強している・ワーホリや語学留学を終えて英語が身についたけど、日本で英語を使う機会がない看護師さんは多いのではないでしょうか。
せっかく学習して身につけた英語を活かして看護師の仕事をできたらいいなと思いませんか?
看護師でも英語を活かせば給料や待遇、職場環境などもさらに良くすることができます。
私は、中学英語レベルからフィリピン留学、オーストラリアワーホリを経てIELTSで6.5(TOEIC換算で800点台くらい)を取得した元ナースです。
英語力は看護師にとって将来的な選択肢が広がりますし、スキルを身につけていれば転職でも有利に働きます。
- これから英語の勉強を始めようと思っている
- すでに英語を勉強している
- TOEICなど英語の資格を持っている
- 将来的に看護師としてキャリアアップしたい
という方はぜひ参考にしてみてください。
看護師さん向けの英語勉強方法は、看護師に英語の勉強は必要?今すぐ始めたい目的別勉強方法で解説しています。
英語が話せる看護師の需要
英語が話せる看護師の需要は年々高まっています。
「在留外国人数」、「病院での外国人患者受け入れ実績」のどちらも増加していることが理由です。
在留外国人数
在留外国人数は282万9,416人となり、前年末(273万1,093人)に比べ、9万8,323人(3.6%)増加し、過去最高となりました。
法務省:令和元年6月末現在における在留外国人数について
病院での外国人患者受け入れ実績
外国人患者の受入れ実績については、昨年度よりも増加傾向にある。拠点的な医療機関においては、約9割の医療機関で受入れ実績があった。
厚生労働省:令和元年度「医療機関における外国人患者の受入に係る実態調査」結果
日本人看護師で英語を話せる人は多くないのため統計がなく、需要を数値で表すことはできません。
しかし、実際に看護職で英語力が求められる求人は増えてきています。
現在の日本では英語を話せる看護師はまだ貴重な人材であり、転職やキャリアアップの点からも英語スキルがある方が将来的にメリットであることは間違いありません。
英語を活かす看護師の職場
看護師が英語を活かして働く事の出来る職場・職業はたくさんあります。
- 治験コーディネーター
- 産業看護師・産業保健師
- シップナース
- インターナショナルスクール
- ツアーナース
- 外国人受け入れ病院
- トラベルクリニック
- 美容クリニック
- 空港クリニック
治験コーディネーター
治験コーディネーターとは、治験に関わる準備から終了後までの調整業務をする仕事です。
すべての治験コーディネーターに英語力が必須という訳ではないですが、海外製品を治験で使用する場合は英語のできる人材が重宝されます。
必要な英語力はTOEIC 600点以上です。
仕事内容や給料に関しては、看護師を活かして働ける治験コーディネーターの仕事で解説しています。
産業看護師・産業保健師
会社内の医務室では看護師や保健師の資格を持った人が働いており、産業看護師・産業保健師と呼びます。
大企業の中には外国人が働いている場合もあり、英語を話せる看護師の需要があります。
人気&求人自体が少ないので転職サイトからのお知らせを常にチェックしましょう。
必要なTOEICのスコアは最低600点です。
シップナース
豪華客船にのって乗客の怪我の手当てや体調が悪い人への応急処置を行うシップナース。
日本の船舶会社で採用されるには看護師としての経験3年以上・救急医療の経験が必要な事が多く、 日常英語・医療英語を話せると有利です。
- 日本の船舶会社で働く場合はTOEIC 700点レベル
- 海外のクルーズ船で働く場合はネイティブレベル
の英語力が必要になります。
詳しくはシップナースはクルーズ船で働く看護師【世界を旅するナースの仕事とは】をご覧ください。
インターナショナルスクール
インターナショナルスクールや英語教育に力を入れている幼稚園・保育園でも看護師は働く事ができ、保健室の先生の役割を行います。
高い英語力は求められないので、子どもが好きでこれから英語を勉強していきたいという方には挑戦しやすい求人でもあります。
>> 英語が学べる求人を探す
ツアーナース
ツアーナースは旅行者の宿泊に付き添い、ケガや病人が出た時の応急処置や医療機関搬送手配を行います。
交通費や宿泊費は会社持ちで、給料は日給制や1回の旅行の単位で支払われます。
日帰りの旅行の場合で1日13,000円、宿泊込みの場合は1日15,000円が相場です。
旅行シーズンのであるゴールデンウィークやお正月などに求人が増加するのでチェックしましょう。
外国人旅行客の参加するツアーでは英語でコミュニケーションが取れる人が募集されます。
※2020年現在新型コロナの影響により求人は少なくなっています。
外国人受け入れ病院
病院は比較的募集件数が多いので、英語を使って看護師をしたいというのであればまず考えておきたい職場です。
英語を使用する頻度が多い病院は以下の3つです。
- 外国人患者受入れ医療機関認定制度の病院
- 英語対応を行なっている病院
- EPA外国人看護師を受け入れている病院
大都市や観光地には外国人が多く、拠点的な病院では外国人患者を受け入れています。
外国人来院時は英語・その他の言語でコミュニケーションをとることも多く英語力を活かせます。
TOEICなどの資格が必須ではない職場が多いですが、英語力をアピールできればてキャリアアップに繋げることも可能です。
外国人受け入れや英語対応の病院は日本政府観光局(JNTO)ウェブサイトからも検索可能です。
トラベルクリニック
トラベルクリニックというのは、海外へ留学や転勤などで行く日本人を対象に、予防接種や健康診断などを行う医療機関ですが在留外国人の患者さんも多く訪れます。
完全予約制になので残業が少なく、夜勤もありません。
渡航先の国に診断書や予防接種証明書を発行する際に英語ができる看護師が必要とされており、英語力と同時に臨床経験も活かせる職場です。
英語資格必須ではありませんが、アピール材料があれば採用される可能性が上がりますね。
ワーホリ前に健康診断で行ったけど看護師さんはみんな英語ペラペラだったよ!
美容クリニック
日本の美容クリニックを訪れる外国人の数が増えており、英語力のある看護師の求人も増えてきています。
基本給も高く、英語の資格手当が付く場合もあり人気の職場です。
アジア人の患者さんも多いので、英語の他に中国語が話せる看護師も重宝されます。
空港クリニック
空港内にあるクリニックでは外国人観光客やスタッフが来院することも多く英語対応が必要になります。
必要な英語力はTOEIC 700点程度です。
空港クリニック自体の数が少ないのでレアな求人ではありますが英語を活かせる職場の1つになります。
空港で働く看護師はエアポートナースと検疫官(看護師)があります。
詳しくはそれぞれの記事で解説しています。
看護師が目指すべき英語力
日本で働く場合と海外を視野に入れる場合をそれぞれ解説します。
日本で働く
日本で英語を使って看護師をするなら、目指すべき英語力はTOEIC 700点以上です。
英語が活かせる看護師求人を検索すると、
- TOEIC 650点以上必須
- TOEIC 730点以上で特別手当15,000円
- ビジネス英語レベル保有者優遇
といった求人が出てきます。
ちなみに、ビジネス英語レベルとはTOEIC 600点以上(英検2級程度)の事を指しますが、TOEIC受験者の47%が600点以上を取得しているので、600点をもっていても採用の決定打とはならないでしょう。
英語が得意だけどTOEICを受けた事がないという方も多いと思うので、まずは【10問の問題を解いて無料実力チェック】してみるのもありですね。
海外で働く
海外で看護師として働く事を視野に入れいているなら、TOEICではなく世界で通用する英語試験のIELTSの学習が必要です。
IELTSについては、IELTSとは?試験内容や受験料が一発で分かる!で詳しく解説しています。
IELTSスコア7.0を取得すれば英語圏で看護師として働けるチャンスがあります。
TOEICで言うと870点以上のレベルになりますが、聞く・話すのテストが入ってくるのでTOEICよりは難易度が高いと言えます。
- 日本で働く⇒TOEIC 700点以上
- 海外で看護師⇒IELTS 7.0
看護師が英語の求人を探す方法
英語が活かせる看護師求人を探すなら、看護師転職サイトの活用がおすすめです。
看護師転職サイト(エージェント)なら希望の求人が出ればメールで受け取る事ができますし、複雑な条件交渉もコンサルタントが代理で行ってくれるのでスムーズに転職活動が進みます。
英語関係の看護師の求人は多くないので、取り扱いの多い転職サイトに登録しておくのが効率がいいと言えます。
英語スキルが活かせる求人を紹介してもらえるのが以下の3社です。
医療ワーカー
医療ワーカーは、8万件の豊富な求人と紹介従事者講習を受けた専任アドバイザーが転職サポートを行ってくれます。
病院・クリニック・インターナショナルスクール等の求人が豊富です。
MCナースネット
MCナースネットは1.5万件と少なめですが、英語スキルが活かせる病院や企業の求人・時期によってはツアーナースの求人も掲載しています。
幅広い分野の求人を保有しているので希望の職場が見つかりやすいというメリットがあります。
マイナビ看護師
大手マイナビグループが運営するマイナビ看護師は、日本各地にオフィスがあり、地方の看護師さんでも利用しやすい転職サイトになっています。
産業看護師・治験コーディネーターの求人にも強く転職希望先の企業によるセミナーも開催しています。
【まとめ】看護師が英語を活かせる職場と目指すべき英語力
英語が話せる看護師の需要や職場、それぞれの目指すべき英語力を解説してきました。
ワーホリや留学で英語を習得して帰ってきた人や、習っている英会話が上達してきた人など、せっかく英語を身につけても使わなければ忘れますし、もったいないですよね。
英語を話せる看護師は貴重ですし、活かせる職場はたくさんあります。
まずはどのような職場があるのか情報収取を始めて、あなたの輝ける職場を見つけましょう。
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