自衛隊看護師は衣食住全て無料＋給料で国家資格を取れる唯一の職業！

こんな人におすすめ

看護師は様々な場所で勤務していますがそのうちの1つが自衛隊。

自衛隊として働く看護師は国家公務員になります。

誰でもなれる職業ではありませんが、自衛隊看護師ならではのメリットもあります。

この記事では自衛隊看護師になるには、メリット・デメリット、中途採用でも自衛隊看護師として働けるのかをまとめています。

普段聞きなれないかもしれませんが、選択肢の1つとして覚えておくと将来が変わるかもしれません。

自衛隊看護師とは

自衛隊看護師とは、自衛隊の一員として看護業務を行う看護師の事で特別職国家公務員に分類されます。

特別国家公務員に該当する職業は、職務の性質から特別の取り扱いが適当とされるもので、自衛隊の他には裁判所職員、国会職員の事を指します。

陸上・海上・航空自衛隊のいずれかに所属し衛生科部隊として、または自衛隊・防衛大病院で働く看護師として活動しています。

自衛隊看護師になるためのコース

将来、自衛隊看護師になりたい方は、防衛医科大学校を目指すことになります。

看護学科のコースは以下の2つです。

自衛官コース

自衛官コースの看護師は、自衛隊で働く自衛官の一員なので、通常の自衛官としての訓練があります。

雨の中を重い荷物を抱えて約30キロの行進を行う総合訓練や射撃訓練も幹部自衛官として必須です。

自衛官コース卒業後の進路

自衛官コースを卒業したら、全国16か所にある自衛隊病院での勤務または、衛生科部隊での勤務になります。

自衛隊病院での勤務の場合、患者の多くは自衛隊員や関係者です。

通常自衛隊員は55歳での退職になるので高齢者よりも若い世代の看護業務がメインと言えます。

その他にも地震などの災害が起きた際には各地に派遣され、避難所で生活している被災者の看護業務や、海外で災害などが起こった際も医療チームとして派遣され業務を行います。

大規模災害や海外派遣などの危険な場所でも働く必要が出てくるので、リスクは大きいですが看護師としての多くの人に貢献できやりがいを感じられる職場です。

技官コース

技官コースの看護師は自衛官コースとは違い、防衛医科大学校病院に勤務する保健師・看護師である技官を目指します。

技官コース卒業後の進路

看護師・保健師の免許取得後は、防衛医科大学校病院に保健師資格を有する看護師として勤務し一般的な看護業務をメインに行います。

職場は埼玉県所沢市にある防衛医科大学校病院での勤務になり、大学病院と同じ特定機能病院としても指定を受けているので大学病院で働くのと同じ感じですね。

看護学科コースの難易度

偏差値は自衛官コース・技官コースともに58。一般的な国公立大学の看護学部と同じくらいの難易度です。

しかし毎年9～10月に実施される試験の倍率は約20倍の狭き門になります。

入学試験で通常の看護大学と異なり、筆記試験・口述試験の他に身体検査を受ける必要があります。

それ以外には、色盲や聴覚に異常のある人や慢性疾患（気管支喘息や重度のアトピー、重度の腰痛など）も不合格の対象になります。

詳細は自衛官身体検査の基準についてを参照してください。

自衛隊看護師になるための学費

防衛医科大学の看護学科に入学するにあたって学費はかかりません。

無料で学べるだけではなく、特別職国家公務員として自衛隊看護師を目指すので手当として毎月給料を貰うことができます。

※公務員手当と非常勤公務員手当の違いがあるため、2つのコースでは給料の額が変わります。

大学に在学中は、寮費が無料である上に食費も無料になります。(技官コースの場合は食費は有料)

通常の大学の看護学科の学費は約400～800万円かかるのに対して、防衛医科大学看護学科は学費無料＋手当のため希望者が多く人気になんですね。

卒業後、勤務年限が6年未満で自衛隊看護師を退職する場合には大学卒業までにかかった経費を支払わなければいけないので注意が必要です。

平成25年度卒業生の償還金最高額は4,603万円と高額です。

実践の医療現場で即戦力となれるように、臨地実習などに重点を置いて多彩なカリキュラムが組まれているのは防衛医科大学の大きな特色ですが、国の為に働くという強い意志が必要ですね。

中途採用で自衛隊看護師になるには

現在看護師の方が自衛隊看護師になる道は2種類あります。

防衛医科大学校病院の場合

今現在看護師免許を持っている人が防衛医科大学校病院で中途採用として働く事は可能です。

防衛医科大学校病院の採用ページで随時募集しています。

幹部自衛官兼看護師の場合

幹部自衛官兼看護師として働きたい場合は難易度が高くなります。

自衛隊は中途採用を毎年9月に行っていますが、定員は毎年5名程。

看護師免許の他に保健師または助産師の資格を有する事が必須です。

選考方法には、書類提出・小論文・面接・身体検査があり、最終学歴が高卒以上の看護師で経験年数2年半以上、36歳未満と細かく規定されています。

採用試験合格後は、7週間自衛官としての教育を受ける必要もあります。

自衛隊看護師を目指す多くの人は、18歳以上21歳未満のうちに防衛医科大学校看護学科に入学していますが、自衛隊で働く事を強く希望するのであれば挑戦しがいのあるポジションですね。

自衛隊看護師の給料・年収

防衛医科大学の看護師の初任給は、看護大卒：282,780 円  (主要手当52,000円 含)賞与年2回、4.5カ月

自衛官の看護師の場合は、入隊当初の年収は300～350万程度、平均は400～450万程度です。

年齢が上がるにつれて給料も上がるシステムなので年収500万以上も可能です。

経験年数によっても変わり、医療職俸給表（三）が適応されます。

公務員という職業柄、福利厚生手当もしっかりと保証され、特別職国家公務員の指定に沿った退職金も貰えるので安心して長期間働く事ができます。

福利厚生とは：通勤手当や住居手当などのことです。寮や駐車場、託児所などの設備も無料で使う事ができます。

自衛隊看護師のメリット・デメリット

確実な昇給

自衛隊看護師は、公務員であり人事院によって給料が決まっていますが勤続年数と共に確実に昇給・昇進していきます。

年収500万円を超えることも可能なので、看護師の平均年収である480万円を上回ります。

安定の国家公務員

前述した通り国家公務員は福利厚生や退職金制度が充実しています。

民間の病院に比べ様々な保障を受けられるのも公務員のメリットです。

無料で看護師になれる

これから自衛隊看護師を目指す方には学費が無料で手当も貰えるのは一番のメリットですね。

通常の看護大学だと4年で相当な学費＋生活費がかかりますが、これらが全て無料で給料まで貰えるというのは自衛隊看護師以外にはありません。

訓練が辛いかも

女性にとって自衛官コースの訓練は体力的にかなりきついかもしれません。

いかなる状況でも看護業務を全うできるよう、身も心も強くなる必要があります。

転勤が多い

幹部自衛官として働く場合は、全国各地の自衛隊病院にて働く必要があり病院で働く看護師には無縁の転勤もあります。

通常の病院などでは得られない感染症対策やテロ対策なども含まれているので、幅広い経験を得ることができるという点ではメリットです。

副業禁止

公務員は定年退職まで安定して働く事ができますが、副業やアルバイトができません。

もっとお金を稼ぎたいという場合にはデメリットになるかもしれません。

自衛隊看護師のまとめ

自衛隊看護師について解説してきました。

自衛隊看護師まとめ

特別職国家公務員としての福利厚生の充実さや安定さはメリットと言えます。

これから看護師を目指す人は防衛医科大学校看護学科へ、既に看護師として働いている人は防衛医科大学校病院にて中途で働く事もできます。

マイナビ看護師であれば防衛医科大学の採用情報を掲載している事があるのでチェックするのもいいかと思います。

>>看護師おすすめ転職サイトランキングの続きを見る

自衛隊看護師以外にも看護師が公務員として働く職場はたくさんあります。

公務員の働き方に興味がある方は、看護師が公務員として働くための基礎知識も合わせてご覧ください。

あわせて読みたい

看護師が公務員として働くために知っておきたい基礎知識【分かりやすく解説】本記事の内容公務員看護師は2種類民間で働く看護師と公務員看護師の違い看護師が公務員になるには一般的に看護師というと、民間の病院で働いているイメージが強いと思い...