刑務所×看護師=国家公務員【優遇された競争率の高い職場を勝ち取るには】

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刑務所で働く看護師の仕事ってどんな感じなのかな?看護師ならだれでも働けるのかな?

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刑務所で働く看護師の仕事内容やお給料について紹介するよ!

こんな人におすすめ

  • 刑務所看護師の仕事内容や給料について知りたい
  • 看護師免許を活かして違う職場で働きたい
  • 保健師の資格はないけど医務室みたいな感じの職場で働きたい
  • 患者さんとのコミュニケーションがちょっと苦手

看護師の資格を活かして働ける職業の1つである刑務所看護師。

刑務所には大きく分けて2種類ありますが、どちらでも国家公務員の看護師として働く事ができます。

法務省に採用される医療従事者になり、法務技官(看護師)とも呼ばれます。

この記事では、刑務所看護師の仕事内容、給料や求人の探し方を解説していきます。

公務員看護師については以下の記事でも解説しているので参考にしてみてください。

目次

刑務所看護師が働く場所は2種類

刑務所看護師の勤務先は大きくわけて以下の2種類です。

  1. 一般刑務所
  2. 医療刑務所

① 一般刑務所

一般刑務所は、奈良県を除く46都道府県に設置されており、判決により刑に服することになった人を収容しています。

一般刑務所に収容されている受刑者の中には、体調を崩してしまう人もいます。

そんな時に処置を行うのが刑務所の医務室で働く看護師になります。

② 医療刑務所

医療刑務所は、医療的処置が必要な受刑者を収容する施設です。

一般刑務所と違い、医療刑務所は全国に4か所しかありません。

  1. 東日本成人矯正医療センター(東京都昭島市)
  2. 大阪医療刑務所(大阪府堺市)
  3. 岡崎医療刑務所(愛知県岡崎市)
  4. 北九州医療刑務所(福岡県北九州市)

医療刑務所では、受刑者に対する治療や手術を行うので、医療刑務所で働く看護師は病棟看護師のような役割を果たします。

刑務所看護師の仕事内容

刑務所で働く看護師の仕事内容は、一般刑務所と医療刑務所のどちらで働くかによって変わります。

一般刑務所

一般刑務所で働く看護師の業務は以下の通りです。

  • 医師の診察介助
  • 体調不良やケガをした人に対する処置
  • 受刑者の健康チェック(採血や血圧測定)
  • 業務上必要な書類の作成

学校の保健室やクリニックのようなイメージで、複雑な医療行為は行いません。

継続した医療行為が必要ないので、夜勤がないのも特徴です。

医療刑務所

医療刑務所には、継続的な治療を必要とする受刑者が収容されているため、仕事内容は病棟の看護業務とほぼ同じです。

  • バイタルチェック
  • 与薬・服薬指導
  • 手術前後の看護
  • 透析看護
  • 精神疾患に関する看護
  • 高齢者看護 etc…

身体的な症状だけでなく精神疾患をもつ人の対応をする事もあります。

幅広い分野の知識や経験がある看護師さんは持っている看護技術を活かして働く事ができますね。

医療刑務所では急患対応や夜勤もあるので、夜勤を希望しない方は一般刑務所の方が働きやすいでしょう。

刑務所看護師の給料

刑務所看護師は国家公務員であり、一般職の職員の給料に関する法律に基づき医療職俸給表(三)が適用されます。

勤務地や経験年数よって変動がありますが、月給は約20万~35万円です。

月のお給料に加えて、

  • 扶養手当
  • 住居手当
  • 通勤手当
  • 地域手当

などの手当や、賞与として約4か月分のボーナスが支給されます。

よって、年収は350万~500万円になります。

国家公務員として働く事になるので、勤続年数による昇給や退職金も支給されます。

刑務所看護師のメリット・デメリット

刑務所看護師のメリットとデメリットについて紹介します。

刑務所看護師のメリット

  • 国家公務員として働ける
  • 一般刑務所は夜勤なし
  • 受刑者である患者との会話は最小限

国家公務員として働ける

刑務所看護師は採用されることで国家公務員として働く事が可能です。

公務員と聞くと、試験が難しそうと思うかもしれませんが、看護師の場合は公務員試験を受ける必要はありません。

公務員試験とは数学や化学、時事問題などの教養科目と心理学、土木、憲法などの専門科目からなるテストです。職種によって試験の難易度や合格率は変わりますが、全体では40%と倍率の高い試験です。

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看護師は採用試験に合格する事で採用されるよ!

一般刑務所は夜勤なし

一般刑務所の場合は、日勤のみの勤務になります。

夜勤などの不規則な勤務によって生活リズムを崩すこともなくなるので、オンオフがつけやすいと言えます。

福利厚生も充実しており、経験年数によっては夜勤なしでも病棟看護師の給料と同じかそれ以上の年収になるのもメリットと言える点です。

受刑者との会話は最小限

医療者と受刑者の会話は制限されており、看守を通して行います。

コミュニケーションを目的とする会話は行いません。

処置の際にも看守が付き添い、医療者の安全も確保されています。

刑務所看護師のデメリット

  • 看護技術を磨くのは難しい
  • 特有の緊張感がある
  • 求人が少ない

看護技術を磨くのは難しい

一般刑務所での勤務の場合は、医務室で出来る範囲の処置がメインになります。

新しい看護技術や治療法を実施することはないので、スキルを磨き続けたいという方は物足りなく感じてしまうかもしれません。

特有の緊張感がある

刑務所内のスタッフの安全は確保されていますが、危険なことをしてしまう受刑者もいるかもしれません。

また、事件や事故を防止するために医療器具や薬剤の管理は特に慎重になる必要があります。

一般的な病院にはない緊張感があると言えるでしょう。

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体格差が心配なら女性専用の刑務所で働く選択肢もあるね。

求人が少ない

刑務所は全国にありますが、病院看護師の求人に比べると求人数は少なくなります。

離職率も低く、欠員補充での募集となることが多いので、興味のある方は求人がある時にすぐに行動する必要があります。

刑務所看護師になるためには

刑務所看護師の採用試験の内容は以下の通りです。

  • 面接
  • 書類選考
  • 筆記試験

看護師の免許があれば特別な資格は必要ありませんが、刑務所によっては救急処置やPCスキルを必要とする場合があります。

また、定年が60歳のため、年齢が59歳までの人しか応募する事ができません。

求人の探し方

刑務所看護師の求人を探すにはハローワークの活用がおすすめです。

前述した通り、刑務所の数が少ないため、時期によっては希望する地域で求人募集がされていないこともあります。

刑務所看護師への転職を考えている方は、求人が出された時に応募できるよう求人をチェックしたり、派遣や非常勤として働き、すぐにキャリアチェンジできる準備をしておく必要があると言えます。

刑務所看護師の仕事内容・給料まとめ

刑務所看護師について紹介してきました。

まとめ

  • 刑務所看護師は一般刑務所と医療刑務所の2種類がある
  • 一般刑務所は医務室で働く国家公務員看護師
  • 医療刑務所は病棟で働くような国家公務員看護師
  • 看護師の平均年収を上回る
  • 求人は少なめ→ハロワの活用がおすすめ

一般刑務所での看護師は、スキルアップは難しいですが、体力的負担が比較的少なく、仕事とプライベートのバランスがとりやすい職場と言えます。

一方、医療刑務所の場合は幅広い看護技術が必要とされますが、一般病棟では経験できない知識や経験が得られるでしょう。

刑務所以外にも看護師の資格を活かして働ける職場はたくさんあります。

病院以外で働きたいと考えている看護師さんはまずは、転職サイトを利用した情報収集から始めていきましょう。

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